東京・中野の便利屋キルコと少年マルが「天国」を探す旅に出ます。一方、壁に囲まれた緑豊かな学園で生活する子供たちには、外の世界への好奇心が芽生えています。2つの世界の人物たちが出会い、互いの違いに戸惑いながらも、真相に迫っていく物語となっています。
基本情報の編集未曾有の大災害から15年。
廃墟となった日本の地には“人食い”と呼ばれる異形の化け物が巣食い、
人々は細々と身を寄せ合って生きていた。
東京・中野で便利屋を営むキルコは、とある女性から謎の依頼を受ける。
『この子を“天国”に連れて行って―』
そう言い残し息を引き取った彼女に託された少年、マル。
彼は「“天国”には俺と同じ顔をしたやつがいるらしい」と言うが
それ以上のことは何も知らず、2人は『天国探し』の旅に出ることに。
一方、壁に囲まれた美しい世界で暮らす子供たち。
学園長、優しい先生達・・・。
そこには日々豊かで穏やかな時間が流れていた。
そんなある日、トキオは “外の外に行きたいですか?”という
謎のメッセージを受け取る。
「ここより外の世界があるの?」
初めて芽生えた疑問に戸惑うトキオは
その出来事をきっかけとして、当たり前の日常に違和感を抱き始める――。