特別だよな
全国高等学校野球選手権・東東京大会のベスト8が決定した。すべてシード校という中で、世間が特に注目しているのは明青学園と、元・須見工業高校である健丈高校の対戦。30数年前の夏を体験した大人たちにとって2校の試合は伝説なのだ。一方、 “自転車に乗った怪しい男”が立花家周辺をグルグルしながら音美を探しているという噂がたっていた。音美がパンチの散歩中に出会ったその男の正体は、西村だった。明青学園のグラウンド周辺で投馬に見つかった西村は「勢南とやるまで残れるか心配になった」と言い訳をするが、ピッチングをする夏野の様子を見て何故かイライラしてきた様子。ついに指導を始めてしまう。どうやら夏野のピッチングは西村と似たところがあり、欠点が手に取るように分かったことで我慢できなくなったらしい。投馬は「アドバイスに見せかけて潰す気では?」と心配するが、西村の表情はただ純粋に野球が好きな少年のものだった。指導を受けた夏野のピッチングは果たして……? そうして始まった東東京大会準々決勝。多くの期待を寄せられている明青学園と健丈高校、その注目のせいか実力はあるものの過小評価を受けている勢南高校。準決勝に駒を進めることになるのは、どの高校か?