全力プレーだ!
27年の時を経て始まった明青学園VS栄新高校の試合。中々得点できない明青野球部員達に、動揺が広がっていた。その原因は大山監督の不安定な采配だ。27年前の試合中に起きた事故の当事者として、今回の試合を気にする千本木に「あの試合を覚えているやつなんかほとんどいない」と言葉をかけた大山監督。しかし今朝、その事故の夢を見てしまったことで気持ちがブレ、攻めの指示ができなくなっていたのだ。自身に言い聞かせるように、投馬へ全力プレーの指示を出す大山監督。一方の栄新高校。春夏の見立てでは、大山監督に悪夢がチラつくことでベースカバーが甘くなると読んで攻撃していたという。今回指揮をとっている監督は、当時、栄新野球部のキャプテンでキャッチャーだったのだ。強気な監督に対し、事故の話を聞かされたのか栄新野球部員たちの守備は控えめだ。そんな中で全力プレーの指示が出た明青野球部。チャンスを掴んだかに見えたが、姑息な隠し球で水を差される。果たして試合の結果は……?