火狩りの王 第2シーズン

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紹介

人と同じように、人体発火病原体によって天然の火を使うことができなくなった
神族が、忌むべき火を遠ざけておくために炎魔を造った――。

世界の真実を灯子と煌四が知るのと時を同じくして、神族の統治転覆を狙う〈蜘蛛〉たちが炎魔を
放ち、煌四が開発した強力な雷撃を落とす雷撃砲が工場に設置され、誘導用の雷瓶が各地に
埋められるなど、さまざまな思惑が首都に忍び寄っていた。

そして、遂に、最終戦争前に打ち上げられ、永らく虚空を彷徨っていた人工の星〈揺るる火〉が、
帰ってくる。

「千年彗星〈揺るる火〉を狩った火狩りは、〈火狩りの王〉と呼ばれるだろう」

首都すべての火狩りが千年彗星の帰還を知るなかで、煌四の父の形見でもある三日月鎌で
炎魔を狩った灯子。
神族を取りまとめる手揺姫(姫神)へ、願い文を届けようとする明楽。
父の狩り犬・かなたを送り届けてくれた恩人の灯子を、神族によって体を作り替えられた
妹・緋名子とともに守ろうとする煌四。

人々が必死に戦う中、神族は帰還した〈揺るる火〉を手揺姫の任を継ぐ者とするため、
ある娘を依巫にしようとしていた。

そして、灯子は、姫神たちの孤独と悲しみを知る。

千年彗星〈揺るる火〉を狩り、新たな世界の統治者〈火狩りの王〉となるのは誰なのか。

灯子と煌四。運命に導かれた二人が解き明かしていく世界の秘密、そして彼らが選ぶ未来は――。

エピソード

11話 「月の鎌」
蜘蛛が操る炎魔えんまが入り込み、戦場と化した首都。火狩りと狩り犬が集結する中、明楽あきらから「クンとともに逃げろ」と指示された灯子とうこだが、煌四こうしと緋名子ひなこの父の形見でもある鎌で、炎魔を一刀両断していく。戦いの中で限界を迎える灯子と、ケガを負いながら彼女を守る明楽は、駆け付けた炉六ろろくとみぞれ、煌四、そして緋名子によって窮地を救われる。 そんな中、灯子はもうろうとする意識の中、地上に帰還する千年彗星〈揺るる火〉せんねんすいせい〈ゆるるほ〉の声を聞く。
12話 「雷轟」
神族の結界が破られ、黒い森から蜘蛛が首都へ攻めてくる。煌四こうしは、クンとともに自らが開発した雷撃砲で蜘蛛たちの侵攻を防ぎ、炉六ろろくも発火しかけた腕を切り落としてまで戦っていた。一方、避難する工員たちとともに、街にたどり着いた灯子とうこは、燠火家の侍女の案内で綺羅きらと再会。しかし、屋敷では綺羅きらを巡り、予期せぬ出来事が起こる……。
13話 「巨木」
蜘蛛の首都侵攻の目的、そして彼らの願いを知った煌四は、灯子の窮地を察知したかなたに導かれ、走り出す。 綺羅が目の前で神族に連れ去られるのを、なすすべもなく見つめることしかできなかった灯子のもとに、いち早くかなたが駆け付けた直後、彼女たちを地震が襲う。 立ちのぼる土煙から、木々人のクヌギとヤナギが現われ、亡くなった 木々人の墓を作るために地上にやって来たと灯子に告げる中、新たな神 族・瑠璃茉莉が姿を見せる。
14話 「埋火」
ひばりが見せる幻によって、焚三たきみが水の氏族という正体を隠しながら、緋名子ひなこの体を作り替えたことを知った煌四こうし。 怒りに震える彼に、ひばりは、綺羅きらが揺るる火ゆるるほの入れ物となる“依巫よりまし”に選ばれたことを告げる。恐るべき計画が水面下で進んでいたのに気付かなかったこと、自らが開発した雷瓶で多くの命を奪ったことに、煌四こうしは絶望する。 一方、地下道を使い、明楽あきらの後を追う灯子とうこは、再び揺るる火ゆるるほと出会い、彼女の悲しみに触れる。
15話 「樹海」
揺るる火がともす明かりに導かれ、地下道を進む灯子たち。途中、黒い森に出た彼らは、偶然にも炎魔と戦う明楽と炉六と再会し、無事合流することができた。 煌四はクンに蜘蛛たちの火を恐れない体を作った虫を捜してほしいと依頼するが、灯子は緋名子や綺羅を助けに行こうとしない彼を責める。 そんな中、明楽は、三通の願い文を懐から取り出し、炉六と煌四に一通ずつ預けると、灯子を連れ、クンの虫捜しについていくと告げる。
16話 「神宮」
灯子とうこや明楽あきらそして炉六ろろくとも別れて行動していた煌四こうしは、妹・緋名子ひなこに続き、工場地帯で木々人・キリとの再会を果たす。 一方の灯子とうこたちも、火穂かほと再会。「明楽あきらが新しい王になれ」という照三からの伝言を受け取り、再び神宮へと足を進める途中、灯子とうこたちは、娘の綺羅きらを探す火華ひばなと出会う。 そして、巨大な木々人・クヌギによって、神宮へたどり着いた煌四こうしは、焚三たきみから、緋名子ひなこを渡せと告げられる。
17話 「虚空の娘」
焚三たきみの研究の目的は、人々が炎魔えんまの火に頼らない生活が成立することの証明だと聞かされた煌四こうし。そんな彼の前に、綺羅きらの中にいる揺るる火ゆるるほが姿を現わす。焚三たきみは揺るる火ゆるるほへ、千年彗星に戻るか、綺羅きらを依巫よりましとし、姫神の座に就くのかを選べと迫る。 そこにひばりも現われ、焚三たきみと対立する中、綺羅きらが自我を取り戻し、神族たちに煌四こうしと緋名子ひなこを巻き込むなと懇願する。 一方、灯子とうこはクヌギの近くで置き去りにされていた灰十はいじゅうの鎌を見つけ出す。
18話 「天の獣」
家庭教師として燠火家おきびけに入り込み、綺羅きらをさらった神族・耿八を狙う油百七ゆおしちの執事。 「後ひとりつぶせば、神族の統治も終わりだ」とつぶやく油百七ゆおしちは、揺るる火ゆるるほの命を奪うために、依巫よりましとなっている綺羅きらにも襲いかかろうとする。 そんな彼を炉六ろろくと煌四こうしが必死に止める中、火華ひばなが現われ、娘を守るために夫に歯向かう。 灯子とうこはようやく神宮にたどり着き、綺羅きらの中の揺るる火ゆるるほと言葉を交わす。そして灯子とうこは煌四こうしや痛ましい姿の炉六ろろくと合流する。
19話 「姫神」
雷鳴とともに、空から灯子とうこたちの前に現われた落獣らくじゅう。おびえる様子もなく、かなたら狩り犬とともに落獣らくじゅうに挑む灯子とうこ。その姿を明楽あきら、煌四こうし、ひばりは、驚きながら見つめるのであった。 そんな中で、灯子とうこはひばりに手揺姫たゆらひめのもとへと案内される。 歩みを進める中で、灯子とうこはひばりに、手揺姫たゆらひめが神族の力を束ね、この世の柱となっていること、そして妹の揺るる火ゆるるほを通して交流した灯子とうこから、外の世界について話を聞きたがっていると知らされる。
20話 「灯し火」
手揺姫たゆらひめのいる神宮の最深部へと進む中で、世界の秘密を解き明かしていく煌四こうし。彼らを待ち受けていた瑠璃茉莉るりまつりや神族たちは、この世界の成り立ちに関わる重要な真実を告げる。ひばりたちとの一触即発の状況下、灯子とうこは必死の決意を語るのであった。 そして手揺姫たゆらひめがついにその姿を現わし、灯子とうこは姫神の身に起きている状況を目の当たりにする。千年彗星を狩り、新たな世界の統治者・火狩りの王となるのは誰なのか?

レビュー