記憶の楔
リーゼロッテたちの窮地を救ったリオは、一行の中にベルトラム王国の学院で旧友だったフローラとロアナがいることを知り、ハルトと名乗って正体を偽る。だがフローラは、名前も髪の色も違うハルトにリオの面影を感じていた。なりゆきで一緒の馬車に同乗してアマンドに向かうことになったリオ。一方精霊の里では、亜紀が子供の頃を思い出し、一人立ちすくんでいた。それはかつての兄、天川春人との悲しい別れの記憶だった。