ネガイゴト
正体を現した花子くんは言った。 虚構の世界なら寧々の命は尽きることなく、ずっとずっと生きることができると。 その言葉に花子くんを止めようとしていた光の中で迷いが生じる。 寧々も自身の寿命のことを知り動揺を隠せない。 動揺と同時に、もうひとつふつふつと胸の内に滾る感情。 それは寧々のためにと何もかも隠してしまう花子くんへの怒りだった。